対象バージョン
本オプションが動作する対象バージョンはV7.4.8以降、V8.0.10またはV9.6.2以下までです。
V8.0.11以降またはV9.7.0以降の場合はこちらを参照してください。
概要
YellowfinのExcelのエクスポート処理は対象のデータ保持、ExcelのBookの作成、編集を全てメモリ上で行います。これは処理速度を最優先としたロジックのためです。
対象データが多い場合や表の縦×横が大きい場合は多くのメモリを使用します。そのため、メモリの枯渇が原因でOut Of Memoryエラーの発生やCPUが高負荷になることにより、処理が中断や遅延することがありました。 Report Low Memory Exportオプションを設定することにより、ExcelのBookの作成、編集をメモリ上ではなくアプリケーションサーバーにテンポラリファイルを作成し、そのファイル上で処理を行うようになり、少ないメモリでExcelにエクスポートができるようになります。
制限及び注意
- レポートのグラフが表の上または左に配置されている場合、レポートのデータ量によってエクスポートが処理中にエラーが発生するケースがございます。
こちらはReport Low Memory Exportの処理の技術的な制限となります。
グラフの配置位置を右または下にすることでエラーが回避可能となりますので、エラーが発生するレポートに関しましてはグラフの配置位置を変更していただき運用回避をお願いします。 - アプリケーションサーバーのディスクにテンポラリーファイルを作成します。
処理の途中でテンポラリーファイルのサイズがエクスポートファイルの10倍超になることがあります。
処理が終了すればテンポラリーファイルは削除されますが、同時に複数のExcelのエクスポート処理が実行された場合は処理の数だけテンポラリーファイルが作成されます。
アプリケーションサーバーのディスクの空き容量には余裕をもたせてください。 - 本オプションはクライアント組織単位で設定します。
レポート毎（コンテンツ単位）やブロードキャスト時のみ（機能単位）などでは設定できません。 - 本オプションが有効な状態でExcelのエクスポートを行うと、セル幅及びセル高の調整を行いません。
必要に応じてエクスポート後のxlsxファイルをExcelで開き、セル幅及びセル高の調整を行ってください。
Report Low Memory Exportオプションの設定
Report Low Memory Exportオプションを有効にするには、リポジトリデータベースに対してクエリーを直接実行する必要があります。
リポジトリデータベースに直接クエリーを実行することによってYellowfinの環境に影響を与え、回復できなくなる可能性があるため、データベース管理者と相談して、クエリーを実行する前にデータベースのバックアップを取得してください。
また、クエリーを実行する前に必ずYellowfinのインスタンスを停止してください。
下記のクエリーを実行することによりDefault組織のReport Low Memory Exportオプションを有効にします。
INSERT INTO Configuration(IpOrg, ConfigTypeCode, ConfigCode, ConfigData) values(1, 'SYSTEM', 'REPORTLOWMEMORYEXPORT' , 'ON');
クライアント組織を対象に設定する場合は、上記クエリーのIpOrgにセットしている値"1"を対象のクライアント組織の値に置き換え、適用するクライアント組織の数だけレコードをインサートします。
IpOrgの値はリポジトリデータベースのOrganisationテーブルのIpOrgカラムを参照します。
OrgNameカラムにクライアント組織の名前が格納されておりますので参考にしてレコードを特定します。
ご不明の点がございましたら、Yellowfinサポートサイトからお問い合わせください